※このページでは不安障害・パニック障害について一般的な情報をご紹介しています。実際の診断や治療は、診察でお話を伺ったうえで医師が判断いたします。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
不安障害・パニック障害とは

不安は危険を避けるために必要な反応ですが、実際の状況に比べて強い不安や恐怖が続き、仕事、家事、学業、人付き合いに支障をきたす状態を「不安障害(不安症)」と呼びます。
パニック障害はその代表的なタイプの一つで、突然、激しい不安や動悸、息苦しさなどが起こる「パニック発作」を繰り返し、再発への不安から外出や乗り物を避けるようになる状態です。
電車に乗れない、人混みに行けない、ひとりで外出できないなどの症状でお悩みの方は、我慢し続けず一度当院へご相談ください。
不安障害について
不安障害では、心配や緊張が頭から離れないだけでなく、動悸、息苦しさ、発汗、震え、めまい、腹痛、不眠などが現れることがあります。
発症の仕組みは一つではなく、生まれ持った不安の感じやすさ、脳内の神経伝達やストレス反応の働き、過去の経験、家庭や職場の環境、心理的・身体的なストレスなど、複数の要因が関係すると考えられています。
なお、不安障害には、主に全般不安障害、社交不安障害、パニック障害などがあります。
全般不安障害
全般不安障害は、仕事、学業、健康、家族、経済的な問題、事故や災害など、さまざまなことについて過剰な不安や心配が続く疾患です。
一つの対象だけを心配するのではなく、「仕事で失敗するかもしれない」「家族が疾患になるかもしれない」「お金が足りなくなるかもしれない」など、心配の対象が次々に移っていくことが特徴です。
本人も「考えすぎだ」と分かっていても、不安を止めたり、気持ちを切り替えたりすることが難しくなります。
心配性という性格の範囲との区別が難しいこともありますが、不安によって日常生活に支障が生じているかどうかが、受診を考える一つの目安です。
社交不安障害
人前で話す、初対面の人と会う、会議で発言するなど、「人から評価される場面」で強い不安を感じる疾患です。
「失敗して恥をかくのではないか」「変な人だと思われるのではないか」と考え、人前に出ることや人と接することを避けるようになります。
また不安な場面では、顔が赤くなる、声や手が震える、汗をかく、動悸がする、頭が真っ白になる、吐き気がするといった症状が現れることがあります。
単なる恥ずかしがり屋や人見知りとは異なり、進学や就職を諦める、人との交流を避けるなど、生活上の選択に大きな影響を及ぼすことがあります。
詳しくは「社交不安障害(対人恐怖)」のページをご覧ください
パニック障害
パニック障害は、突然、激しい不安や恐怖とともに、動悸、息苦しさ、めまいなどが現れる「パニック発作」を繰り返す疾患です。
発作が治まった後も、「また発作が起きたらどうしよう」という不安が続き、発作が起きた場所や、すぐに逃げられない場所を避けるようになることがあります。
詳しくは下記をご参照ください。
パニック障害とは
突然のパニック発作を繰り返し、「また発作が起きるのではないか」という不安が続く疾患です。
主に「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」がみられます。
パニック障害の主な症状は、次の三つです。
パニック発作
パニック発作は、突然、強い恐怖や不安が起こり、短時間のうちに身体症状が急激に強くなる状態です。
何の前触れもなく起こる場合もあれば、電車や人混みなど、特定の状況で起こりやすくなる場合もあります。
主な症状には、次のようなものがあります。
- 激しい動悸
- 息苦しさ、胸の圧迫感
- 発汗、震え
- めまい、ふらつき
- 吐き気
- 手足や口の周りのしびれ
- 「死んでしまうのではないか」という恐怖
発作時には非常に強い恐怖を感じますが、検査では心臓や肺などに大きな異常が見つからないことも少なくありません。
ただし、初めて激しい胸痛や呼吸困難が起きた場合には、身体疾患との区別が必要です。
自己判断でパニック発作と決めつけず、必要に応じて救急医療機関を受診してください。
予期不安
予期不安とは、発作が起きていないときにも「また発作が起きるのではないか」と心配し続ける状態です。
例えば、次のような不安がみられます。
- また突然、息ができなくなるのではないか
- 外出先で倒れたらどうしよう
- 人前で発作を起こし、恥ずかしい思いをするのではないか
- 発作が起きても誰にも助けてもらえないのではないか
- 心臓や脳に重大な疾患が隠れているのではないか
- 発作によって自分をコントロールできなくなるのではないか
身体の感覚に敏感になり、少し脈が速くなっただけでも「発作が始まる」と感じることがあります。
その不安によってさらに動悸や息苦しさが強まり、実際の発作につながるという悪循環が生じる場合もあります。
広場恐怖
広場恐怖とは、パニック発作や強い体調不良が起きたときに、「すぐに逃げられない」「助けを得られない」と感じる場所や状況を強く恐れ、避ける状態です。
名称から広い場所だけを恐れる疾患と思われがちですが、実際には次のような状況が対象となります。
- 電車、バス、新幹線、飛行機に乗る
- 高速道路や渋滞中の車内にいる
- 映画館、美容院、歯科医院など、途中で退出しにくい場所にいる
- デパート、スーパー、イベント会場などの人混みに行く
- 行列に並ぶ
- 橋、トンネル、エレベーターを利用する
- 自宅から離れた場所へ行く
- ひとりで外出する
- ひとりで留守番をする
不安を避けるために外出できなくなったり、家族の付き添いがなければ移動できなくなったりすることもあります。
不安障害・パニック障害の治療
動悸や息苦しさは、甲状腺疾患、不整脈、貧血、低血糖などでも起こります。
まず必要に応じて身体疾患を除外したうえで、薬物療法等を行います。